クラミジアの検査法

女性性器のクラミジア・トラコマティス感染症の診断方法としては、分離培養法、
抗原検出法、抗体検出法があげられます。
分離培養法は病原微生物を直接検出するため最も確実な診断方法ですが、子宮頚管から

採取した擦過検体からの分離培養の検出感度は70~80%と低いので、実際の診療には向いていません。
現在は分離培養法を採用することはなく、クラミジア検査キットによる遺伝子検出法が実施されています。
これらは迅速・簡便にクラミジア抗原の検出が可能である遺伝子診断法です。
〇 SDA法・・・現在の主流検査法
〇 PCR法
〇 TMA法

これらの遺伝子学的検査を用いれば膣分泌物の自己採取、初尿、生理用ナプキン・パッドに
付着した分泌物などによる検査でも精度が高いことが判明してきています。
SDA法では咽頭擦過物の検査も保険適応となっていて、クラミジアの咽頭感染についても
検出が可能になっています。

このような遺伝子診断法にも欠点が存在します。
いずれの遺伝子検出方法とも検出感度が極めて高いため、死菌のDNA断片を増幅して偽陽性
となることがあります。
よって治療後の治癒判定には時間をおいて再度追加検査しておく必要があることを認識しなければ
正確な検査結果が得られません。

尿中などに含有する増幅阻害因子として血液、各種の結晶、亜硝酸などがあげられ、
その存在は偽陰性となる可能性があります。

クラミジア・トラコマティスの薬剤耐性菌は問題とはなっていませんが、遺伝子診断法を含めた
迅速診断方法では薬剤感受性試験ができないという欠点があります。
さらに検査のコストが極めて高いという問題も残されています。

クラミジア感染のスクリーニングを行う場合には検査コストを考慮して、血清IgG、IgAなどの
血液検査で陽性を示した症例に限って抗原検査を行うという試みもなされるようになっています。
しかしながら、この方法ではクラミジア抗原が陽性でも抗体が陰性であることがあるので
クラミジア感染を見逃す可能性があるという問題点があることを知っておく必要があります。

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